おまじないや祈祷の町として栄えている『式神町』。この町に、日本の歴史上最強の呪術者といわれる『役小角』の式神・前鬼が眠ると言う石碑がある『役咒法堂』もある。
この役咒法堂に住む女子高生『役小明』は、小角の血を引く祓い師でもある。いつか小角が使役した最強の鬼神『前鬼』を呼び覚ますことを夢見ながら引退した祖母『役小鬼』に代わって堂を切り盛りしていた。
そんなある日、『小角の宝』の存在を信じた二人組が役呪法堂に侵入。本堂に封印されていた『憑依の実』に取り憑かれてしまう。小明は必死に立ち向かうが、憑依の実は二人の欲望を吸いきり孵化、『憑依獣』となってしまう。小明は絶望しかけるが、その時代々伝わる法具『護法輪具』が光り始める。
「輪具が輝く時、前鬼甦らん・・・」。小明は幼い頃から聞かされ続けた伝承に最後の望みをかけ『前鬼覚醒』の呪文を唱える。
「我解くる鬼神の呪縛、秘咒の刃にて封咒を断つ! 破咒! ヴァジュラ・オン・アーク! 現臨せよ、汝・前鬼!」
すると本堂に安置されていた『前鬼石』が砕け、鬼神ZENKIが復活した。ZENKIは圧倒的な力で憑依獣を撃破する。しかし「この女を殺してしまえばオレ様は再び封印されることは無い」と言い、今度は小明に襲い掛かる。しかし護法輪具の力でZENKIは小角のかけた術によって弱い童子姿に変わってしまう。
気持ちは鬼神のままのチビ前鬼は小明の言うことなど全く聞かない「オレ様キャラ」―――至る所で騒動を巻き起こす。
一方、憑依の実の封印を解き、この世を邪悪な力で支配しようと企む邪神カルマとその配下の三邪導師たちが暗躍し始めていた。次々と新たな憑依獣を操り、小明とZENKIの前に立ちはだかる!
どこからともなく現れ、破壊の限りを尽くす「人間の持つ欲望の化身」憑依獣、そして邪神カルマと三邪導師VS小明&ZENKI、その戦いが今始まる!